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[第3話]ヒナを守れ!トキ、必死のたたかい 

 
 「トキのヒナ、誕生!」春の訪れとともに、待ちに待ったニュースが飛び込んできました。佐渡で自然放鳥されたトキのペアからヒナが誕生したのです。

 トキの姿は、江戸時代に描かれた『越後新潟道中膝栗毛えちごにいがたどうちゅうひざくりげ滑稽旅烏こっけいたびがらす)』の挿絵に残されています。作者は十返舎一九、『東海道中膝栗毛』で有名な作家です。「鳥類・畜類の親、子を慈しむ語」の段で、次のようなことを見聞きした、とつづっています。


 「ヘビがトキのヒナを狙って鎌首を立てて近寄ってくる。雄鳥と雌鳥はこのヘビから何とかヒナを守ろうと、くちばしで突いて防戦する。しばらく競り合いが続くうち、一羽のトキがどこかへ飛び去ってしまった。残った一羽は命の限りにたたかった。見物人も見かねてヘビに向かって石を投げる。ヘビはいよいよ猛って巣の元に近づいたその時、飛び去った一羽のトキがコウノトリを連れて戻ってきた。猛反撃の末、とうとうヘビは耐え切れずに力尽きて死んでしまった。」

 今でも、トキの巣ではヒナをめぐって、このようなたたかいが繰り広げられているのでしょうか。ヒナが順調に成長し、鴇色の翼を大きく広げて大空を舞う姿が待ち望まれます。
 なお、一九は各地を旅する中で、地方の文化人とも交流しています。『北越雪譜』の作者鈴木牧之とも親しかったようです。「・・・塩沢といえる駅に、鈴木牧之といえる人、年来、書通の親しみ深ければ、これへ訪ねて逗留しけるうち、・・・」とあります。さらには牧之と一緒に熊を見に行く、とも書かれています。熊見物の顛末は?続きをお楽しみに。




【たたかうトキ】
【十返舎一九『越後新潟道中膝栗毛(滑稽旅烏)』】

 (請求記号 E9111-1083)