新潟県全般に関する相談:Q5
質問 | 新潟県の石油業について知りたい。 |
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回答 |
新潟県は現在国内産油量のほとんどを占める産油県であり、歴史上、国内有数の産油地域であることを保っています。石油が産業として発展していくのは明治以降ですが、石油産業の発展に関わった人物、現在の石油会社のルーツが新潟県に縁がある事例が少なくなく、新潟県が県内の石油業を牽引する地域である証左といえるでしょう。海底油田や石油精製、はじめて製油という語を冠した会社等、新潟県内の事例が最初になります。現在では見ることはなくなりましたが、昭和初期までは、上中下越の各地で石油採掘の姿が見受けられました。 明治20年代(1887~1897)が石油開発ラッシュで、県内に石油会社の設立が相次ぎました。明治30~明治40年代(1898~1912)には中小企業の整理統合が進み、県外企業との合併や県外への移転がありました。新潟県の石油産業としては、明治30年代がピークといえるでしょう。新潟県史や県内の自治体史には、石油業に関する記述があるので、地域別の石油業の様相はそちらで知ることができます。 石油は江戸時代までは「くそうず(草水、臭水)」と呼ばれ、薬や安価な灯として利用されましたが、一般的なものではなかったようです。手堀で採掘され、採掘を認められた商人は課税とともに特権を認められていました。明治になって、採掘の特権が廃止され、ランプの灯油としての需要が高まり、機械堀の導入などで産業として発展していきます。 自治体史の他にも、新潟県の石油業に関する書籍は多くあります。文書館にも石油に関わる文書が所蔵されているので、書籍と併せて利用・活用することができます。 |
参考資料 |
『新潟県史』『黒川村史』『新津市史』『小須戸町史』『長岡市史』『栄町史』『柏崎市史』『西山町史』『出雲崎町史』『上越市史』『板倉町史』『清里村史』『牧村史』など石油業に関する書籍は、新潟県立図書館ホームページなどで「石油」をキーワードに所蔵検索してみてください。 文書館所蔵文書については、「石油」をキーワードに文書館ホームページ所蔵検索で一部を検索することができます。 |