〔第40回解読文・解説〕

解読文

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解説

前回に引き続き、羽下村長八の旅に関わる文書です。

西国三十三所参詣の旅に出た長八ですが、帰り道の近江国藤川村で病に倒れてしまいました。村人の介抱の甲斐あって、国許への再出発がかないましたが、今回の文書により、越中国新川郡下立村(現:黒部市)で、命果てたことが分かります。帰国手形の日付から9日後のことでした。

近江国から越中国まできちんと村送りされてきた、こうした村送りの制度が整っていたからこそ、江戸時代に安心して旅ができたともいえ、また、旅行ブームを支える要素であったともいえるでしょう。