〔第28回解読文・解説〕
解読文
解説
江戸時代後半における武士の窮乏の話題はよく知られたものと思いますが、今回のテキストは、浅見中介という武士が、都合により具足一領を質に入れ、堀川才吉から23両借用したときの文書です。
時代劇を見ていると、刀を質に入れ竹光しか持たぬ傘張り浪人が登場することがありますが、それを彷彿とさせる文書です。具足を「不用品」といい、質に入れているところに、新時代の到来を感じることができるでしょう。
堀川家は、新発田中町(現新発田市)で商売を営むとともに、新発田藩の分家池之端陣屋(現・新発田市豊浦)の代官を務めた家です。
資料請求番号:E9916-818