〔第22回解読文・解説〕

解読文

解読文の画像

解説

栃堀村安右衛門の29才になる女房が、借金5両のかたに2年間の奉公に出たときの文書です。

江戸時代は人身売買が禁止されていましたが、身代金を受け取り、本人を相手に渡し、一定年季後本金を戻して、身柄を引き取る(年季中の労働に対価は支払われない)、いわば人身の年季売りは、珍しいものではありませんでした。本金が返済できなければ、事実上の債務奴隷となりますが、果たして安右衛門女房がどのような行く末であったかは分かりません。

栃堀村・廣瀬村は、当時はともに会津藩領でしたが、現在は新潟県東蒲原郡阿賀町(旧上川村)に属します。

資料請求番号:CF20-60