[第4話]今も昔も変わらぬ、アンチエイジング?
女性にとって美への飽くなき追求心は、今も昔も変わらぬ永遠のテーマのようです。
今回紹介する資料は、『絵入新潟新聞』です。
『絵入新潟新聞』は明治18年(1885)6月、新潟新聞の子会社により創刊された大衆夕刊紙です。当時、新潟新聞の発行部数低迷の打開策として、活字を大きくし、ふり仮名や、挿絵なども盛り込み、読者増をねらい発行されました。一方で記事には信ぴょう性に欠けた下世話なものやうわさ話なども多かったようです。
その中から、今回は明治18年10月24日、「顔の失火」を紹介します。
「顔のしわが火熨斗で伸びるくらいなら額の出たものは横槌でたたけばヘコむだろうがそうはうまくいかないもので・・・」で始まるこの日の新聞には、しわを伸ばそうと右手に握りしめた火熨斗(アイロンのこと)を顔にあててしまったお清さんの記事が載っています。
年は19歳、若くてしわ一つないつやつやお肌のお清さん。そんな自慢の肌にある日、クモの巣をはったようなしわが・・・!知恵の限りを尽くして手だてを考えていたところ、訪ねてきた人の「火熨斗でのしたら、しわがとれるだろう!」と冗談半分で言った言葉をすっかり本気にしてしまったお清さん、たちまち顔に大やけど。消防まで出る騒ぎに・・・。記事の真偽は「報知のままを今日の絵入りのご愛敬」で終わっているのですが、お清さんのつやつや肌やいかに・・・。詳しくは当館の『絵入新潟新聞』をご覧ください。
【「絵入新潟新聞」明治18年10月24日】