[第14話]関東大震災と新潟県の対応

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災をはじめ、日本は自然災害にしばしば見舞われてきました。大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災も数多くの犠牲者を出しましたが、この時新潟県はどのような対応をとったのでしょうか。

 佐渡郡役所文書中の『大正十二年度郡市長会議書類』には、震災発生後まもない9月15日に開催された郡市長会議の内容が記載されており、震災に対する本県の様々な対応や救援状況を知ることができます。具体的には、9月12日の時点で本県へ11,000人余りの人が避難していたこと(本県出身者含む。)、東京に臨時出張所を設置して救援物資の手配と輸送について早急に対応していたことなどがあげられます。

大正十二年度郡市長会議書類の画像
【大正十二年度郡市長会議書類】
(請求記号 佐渡郡役所文書38)
震災の惨状を記録した絵はがきの画像
【震災の惨状を記録した絵はがき】
(請求記号F6-3687)

 

 

東日本大震災でも、県や各市町村が多くの被災者を受け入れたり、救援物資の輸送や職員の派遣などの対応を取りましたが、このような助け合いの精神は、約1世紀前の大正時代にも存在していました。